2006年12月08日
『能楽師と遊ぼう vol.9』
『知られざる「能」の裏側 ~作り物とワキ~』(at 住吉能楽殿)
本日は、観世流シテ方・今村一夫センセイのご担当。
ゲストは、関西を中心に活躍されている福王流ワキ方の江崎敬三さん。普段はなかなか知ることのないワキ方の世界を披露いただく。
まずは能楽で使われる”作り物”の解説から伺う。
時々舞台に登場する”作り物”。 以前観た『山笠』で登場した、作り物の”宮”から聖一国師が現れた場面や、『土蜘』にて、”塚”からシテ方がノッシと出てきた場面。どれも気分がわくわくと高揚する楽しい場面だった。
お能の場合、歌舞伎などと違って舞台に奈落はない。”作り物”を覆う”引き回し”と呼ばれる布の中で、すべて衣替えなさっている。舞台上で”引き回し”がユラユラ揺れている時がソレなのだろう。
その、普段は目にすることのない舞台上での衣装変化も、今日は幕を上げてじっくりと見せていただいた。(登場場面までに変化しないといけないので、時間との戦い?!なのだとか。もしも間に合わない時は、お囃子を延長)
また、衣装替えの際、担当は大体お二人でなさるそうで(シテ方の前後に一人ずつつく)、そのための能のキャリアは、後部を担当するのに3年、前は6~10年くらい必要なのだそう。後ろの方は、前を担当する方の手際を見、さらに覚えていくのだとか。
そんな楽しい裏側について、一通りの説明をいただいた後は、ワキ方の江崎敬三センセイが登場。
江崎センセイは、とても品がよいというか、かわいらしいというか、笑顔が素敵なお茶目な方だった。(お話を聞くと、能をお好きなコトがひしひしと伝わってきました)
「ワキ方として舞台にじっと座っている際は何を考えているのか?」という質問に、(今日も素晴らしいお能に立ち会えて幸せだ)と思っていらっしゃるそう。ワキに座している時、微動だにしない(存在を消す)ことがワキ方の最大の仕事なのだと仰っていました。なるほどなぁ。
終始において、ニコニコされながらお話してくださいました。
福岡で江崎センセイの舞台があれば、ぜひ観てみたいものです。
”作り物”とはなんぞや?とご興味ある方は、能楽協会HP『能楽辞典』をご覧下さいませ↓
http://www.nohgaku.or.jp/encyclopedia/whats/tsukurimono.html
投稿者 宮川 アリナ : 2006年12月08日 21:18