2007年03月07日
九州国立博物館・バックヤードツアー
承天禅寺の和尚様に引率していただき、九州国立博物館のバックヤードの見学をさせていただく。
これまで何度となく訪れている九州国立博物館だが、その建築構造の工夫を教えていただいたり、修復作業の現場も拝見。博物館のさらなる魅力を発見することができた。
(通常、ボランティアの方々がバックヤードツアーをされているらしい)
収蔵庫は、卵の黄身のイメージで、垂直方向も”宙に浮いている形”をとっていた。そうすることで地震などからも守られているそうだ。また、壁・床・棚などが木で作られている。それは、通気性の面を考慮するなど、日本の風土を捉え、昔ながらの知恵が生かされているのだという。
棚が木というのは、地震がきても、木の摩擦力で収蔵物が落下しにくいという利点がある。過去に起こった大規模な震災の時にも、その収容方法のおかげで壊れたものは0.03%という驚きの数字だったそうだ。(西洋のものは西洋方式で、とそれぞれの風土にあった方法を選択)
また風量調節にも、細心の注意を払っているそう。例えば彫刻は、その風量いかんによってはヒビが入るのだとか!繊細です。。湿度維持も、その収蔵物によって厳密に管理されている。
九博は、ボランティアの方と市民共生型の施設を目指しており、今まであった市民との見えない壁をより平らなものにされる努力を日々なさっているのだと聞いた。例えば、ボランティアの方が来館者に展示物の説明をしたり、博物館の清掃などもされている。博物館の運営のかげに、市民ボランティアの方々がいらっしゃるのだと知り、九博の試みにさらなる興味が湧いてくる。
九博の企画は何度でも通いたくなる工夫が随所に込められており、勉強させられることも多々。
どれも大変興味深い内容だったが、一番心に残ったのは、装溝士の方々。収蔵物の修復作業に取り組まれている方々である。見学の際、若い装溝士の方がいるのを発見。私は高齢の方ばかりだろうという勝手な先入観をもっていたが、ここにも”受け継ぐ”人々が!博多織も先人の技を継承し、後世に残していこうという取り組みをしているが、他分野も同様。深い感動を覚えた。
その後、和尚様と太宰府の梅が枝餅を食しながら、皆で禅の心について伺う。ありがたい一日でした。
投稿者 宮川 アリナ : 2007年03月07日 22:56